ふえる日記たち
2022
1013
幸福な一日だった、と思う。
開け放たれたドアから西日が吹き、とおくのくまが遠吠えをきいている
ただそれだけ それだけのことだった。
なにもかも普遍的で、ありきたりで、当たり障りのない、黄金色の、はちみつのなかで
しんでゆくみじめないきものたちのパレード
1014
うれしくてなみだがでそう、と思ってる。もうにじんでいた。なにがそんなに悲しくて、もしかして嬉し泣きなのか、自分ではわからなかった。ただ、あらゆることを好きと思っていた。ほがらかなきもちで。普段なら嫌厭する日差し。西日が、からからと差しこんでいる。それを、享受している。甘やかで残酷なシュガータイム。
嬉しくても涙が出ることを教えてくれた、そうね。とゆきはいってた。これがそうなら、なんてばかばかしくてふざけてるんだろうと思う。わたしは何もかもを、偶然手にとったスイートリトルライズがそうであるように、重ねていた。なにもかもを必然として、受け取ってはこぼれおとしていた。わたしにはなにもない。
1031
何気ない会話も悲しくて、笑いながら涙がでた 昔あげた変な形のぬいぐるみをさわって、これに感動したの ちょっとって誤魔化した 馬鹿みたい
抱き合ってるとき泣けて仕方なくて、しゃくりあげてた 単純に寂しかった。 別れるのにこうしてるなんておかしいと思った これが最後って思ったらばかばかしいくらい泣けた そんなに好きじゃなかったはずなのに。これ以上好きになりたくないってゆった 顔がおもいきり歪んでいる 声が震えないように気をつけながら、キスしてってゆった もう何度目かわからない 顔を離して 今日初めて相手の目と向かい合ったらまるでこっちが睨んでるみたいになった 視線が合う 「泣いてるの?」 口の端が思いきり下がってるのがわかってた ぐじゃぐじゃの濡れた目で ばかみたいな距離感で お互いもうわかってると思った 何もいわなかった 頬を両の手で包まれる 長く深いそれ 二人で慰めるみたいに もっとして もっとって 懇願するみたいに 興奮して泣いてるとでも思ってた?
まるでばかげていた やっぱり冷静にわたしは何かを寂しがってた 好きとかより、ある種郷愁のようなもの 別れの気配はそのとき確かにあったから、やっぱり二人とも知らないふりをしていた。 最初は、こんなになると思ってなかった。(こんなつもりではなかった)という悔しさみたいな変な感情 こんなにかなしいと思わなかった その吐露に うん、うん、と返す相槌が思いきりしめっていた。どちらも、好きなのに離れないといけなくなる いつも
言いたいことがあるならゆって 別れるって、今ゆってくれないなら LINEでゆうくらいなら 今言って、、今ゆって!!!って号泣してた 弁解しながら、わたしを抱きしめてた なんで別れるってゆってくれないのって、思ってそれは半ば怒りだった。
好きだよ、大好きってそれは伝えようとして発されてた。子供が親を離さないときみたいな 冷静で固い あのひとが使いそうもない言葉。 二人で不安だった 拠り辺がなかった 常にふわふわと浮いている 繋ぎのない浮き輪 他の人がそうなるなら、それくらい魅力的だってことだよ、といっていた 付きまとう男のSNSのブロックボタンを、押そうとしててわたしが止めた 大きな座椅子みたいな安心感 強すぎる抱擁 肩に顔を埋めるときの恥ずかしいくらいの熱 溺れることができていた ふたりとも溺れることができていた 悲しい 長すぎるキスは別れの前兆だって思ってた してるときの もっとくっついて ぎゅってして 離さないでって、スイートリトルライズの台詞 実際に自分も言うと思わなかった これからどうなるのかわからない
2023
0115
たのしかったね たのしかった 短い時間 だから楽にできた気もする 雨が降ってて、車がきて、手を、ひいて守ってくれた わ、と声が出て、それは本心だった 手をつないだね 雨が降っていた もうピンク色ではない世界 寂しさも透けてみえる でも色がなくなったとして、そこはまだ愛しいと思える
0614
0614って自分で書いててびっくりしてしまった。0614?あれから5ヶ月。5ヶ月って早すぎてうけた。別れたのは三月目前だから、3ヶ月くらいか、まだ。めちゃくちゃ動揺した。わたしらしくなくてびっくりしてしまう。
人とちゃんと別れたのは初めてだった。別れる前のほうがつらかった。だから別れてよかったって頭ではわかるし実際そう思う。うちが一番怖いのは、今こうやってここにこれを書いてることで、どうせまた3ヶ月なんかあっという間に過ぎるということ。そして新しい誰かに出会ってまたここに気持ち悪い文章を書き連ねる未来を考える。
吐きそうで最低で気持ち悪い。なんで毎週毎週顔合わせないといけないんだ!!お前が始めた物語、その通りなんだけど納得したくない。子供。ガキ、何から何まで未熟だってわかってる。キー!!!!!!
うちより楽しそうにするのがいや。笑うのが嫌。存在してるのがいや!!私がふったくせにね。振られる方が楽だよな、いいよなあ。うちはふってほしくて(でも付き合っていたくて)ああゆう行動をとってたのにさ。自分でなにゆってるかわかってる?わかんない。全部おわり。
何もかも結局どうにもならなくて、終わったことは終わったことだってわかってるからこそ始末が悪い。全部うちの思い通りの世界になれば。こうゆう思考だから色んな人を巻き込んでガチャガチャにして自滅して今に至ってた。
自問自答して最後はわたしが悪かったって自己反省の毎日。刺激がほしいっていうのはわがままだったか。
2024
0128
雪の中にいる。いつもずっと雪の中にいる。目が覚めたら明るい気がした。目が覚めないほうがいいとも何度も思った。それではいけなかったと、じゃあなぜ言えたんだろう。耐え難いと、氷を飲み込む度に、2/14のチョコレートが私に語りかけてくる。
それじゃダメだったと。やさしい気持ちになるのはどうして。過ぎたものに固執して、こだわりを憎しみと勘違いして、いつも夢を理想にしてしまう。それがなんだってよかったのに。わたしの中に今後何が発生しても、わたしは受け入れると思う。氷の中に病気の鶴が見えても、宮殿の絵画が常にそうだったように、歌を歌として昇華していた。
0629
友達に会ってカラオケ行って素敵なご飯食べてお揃いのアヒル買って次は7月にヘッドスパ一緒に行く約束した日。
最近本当に疲れが酷くて、昨日ずっと気になってたドライヘッドスパに行ってきた。今度はドライじゃないヘッドスパも行こうと思って8月に予約した。癒しを求めてるねー。昨日仕事で死んでて、施術終わりの顔が別人みたいにほどけてたのがうれしかったから。
明らかに大学生のときと変わった。考え方とか、暮らし方。最近昼ごはんだけ自炊を始めた。栄養素だけ取りたい弁当みたいな感じだけど。 変わってしまった寂しさもすごくあるし、とめどないけど、でも常に日常は前に進んでくのだね。
過去の人を思い出したりしてしまう。終わったものに浸るのは無意味だけど慰められる。誰もいなくて孤独で自由でせいせいとしているけど、思い出すのは昔のことになって、さらに美化までしている。自分で全部終わらせたくせに。
今後のことを考えてみる。まるで頭が動かない。目先のことしかわからない。アボカドをたくさん食べたいと思う。あとはキウイも。
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2023.07.10 07:59