日記 *


 サンマが道案内をしてくれるアプリがあったからダウンロードした。
 この日はある面談を控えていて、△駅で降りなければいけなかった。大体わたしが使うのは〇駅までの特急で、途中駅で降りたことはなかった。

 サンマのナビは方向音痴でも絶対道に迷わないと謳っていたけど、ふつうに迷った。
迷ったのでサラリーマンに着いていったらちゃんと駅を出れた。出たあとでなんでわたしサンマに頼って迷ってるんだろうな…と思って虚無になった。

 外はやわらかい雨がふっていた。折り畳み傘をひらいたら足元にリードの外れた犬がいて、飼い主が遅れて追いついた。犬は、長い毛の間からきれいな瞳をのぞかせていた。

 面談中、その人はものすごい熱量でみずしらずのわたしに色んなことを教えてくれた。純粋にすごいと思った。理解しやすいようにむつかしい言葉を使わず、それでいて聞き手の集中力がとぎれないような話し方だった。わたしは話の落とし所がわからなくなってしまうことが多いから尊敬して、出会えてよかったと思った。

 なにかにつけてよく騙されて、くやしいからこの日もだいぶ意識してたんだけど騙されて負けた。
りんさんは外国籍ですからね!といわれて、(りんごは赤いですみたいなノリ)たしかに日本も世界からみたら外国だしな…と思って信じたけどそういうことじゃなかった。なんで人は人を騙すの?

 ミスドに入ろうとしたのは3年ぶりで、3年前もたぶんミスドの入り方がわかってなかった。ひとりのときって人見知りしてしまって、やらかしたら怖いから毎回お店のはいり方を調べていた。(はじめてスタバに入った時もそうだった)
席に座って注文がくるのをまつタイプなのか、カウンターに行って商品を選ぶのか、パン屋さんみたいに自分で商品をとってレジにいくのか忘れてたけどよく考えなくても自分で商品を選ぶんだよ。

 それからはなんとか、わたしミスド常習犯ですみたいにふるまえたけど、ひとりの食事ってめちゃくちゃさみしくて味をほとんど覚えていなかった。友だちがいたり家族がいるのが当たり前じゃないんだなってはっとした。
そしてすべての飲みものをココア基準で考えていたからカフェラテがめちゃくちゃ苦くて、ビビって友だちに連絡したらもう帰れと言われた。
教訓:ミスドのトレイは返却口にもっていく

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